痛い皮膚病・・・帯状疱疹とワクチン

当院でも、帯状疱疹の予防ワクチンを希望される患者様が増えてまいりました。

「帯状疱疹」は、幼少時に感染した水痘(水ぼうそう)のウイルスによるものです。
水痘ウイルスは、初感染後も神経節に残存しており、私たちの免疫低下(感染やストレス、疲れ、加齢など)によって出現します。
初感染の水ぼうそうでは、「痛み」を感じることはほとんどないと思われますが、帯状疱疹として出現したときは、「神経痛」を伴います。
この神経痛が問題となることが多く、かかってから1か月程度で治癒する方もいらっしゃいますが、数か月から長い方は何年も悩まされることがあります。

帯状疱疹になったことがある、もしくは、ご家族や近親者がかかり、その痛がる姿を見ていたら帯状疱疹が怖くなった・・・という理由で、ワクチンを希望されることが多いです。
ワクチンは、50歳以上に適応があり、接種から5年間は予防効果あります。
万が一、帯状疱疹に罹患しても、神経痛が出にくい、もしくは、軽度にとどめることができます。

もし、帯状疱疹になってしまったら、なるべく早く抗ウイルス薬を内服することが重要です。
そして、その後は罹患しないように、後遺症が少なく済むように、予防措置を取るのも大切ですね。
病気の中には、「予防」というものが難しい種類のものもありますが、予防策がきちんと確立されているものに関しては、対策をとることがおすすめです。